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 あたしと喬が乗った旅客機は無事成田へと下り立った。


 飛行機は着陸して、滑走路内をゆっくりと走り続ける。


 一応着陸許可が管制塔から出ていたので、航空機はターミナルに横付けされ、乗客が降りられる状態になる。


 あたしたち二人は地上に降りると、言いようのない解放感を味わった。


 何と言うのか、安心感と言うか、安堵の気持ちとでも呼べばいいのか……?


 喬もそう思っているようで、機の着陸時から日本に帰ってきたときの安心したような気持ちを覚えていたようだ。


 あたしは彼の手を取り、一緒にゆっくりと機外へ出た。


 時差が一時間弱しかなく、昼間島を飛び立った飛行機が成田に着いたのは日本時間で午後六時過ぎだ。


 金銭感覚がまるでないあたしは、タクシーを二台チャーターして、一台に喬を乗せ彼の新宿の部屋まで行かせる。


 もちろん喬に高額のタクシー代を渡して、だ。