「出して」
真紀ちゃんが、運転してる男の子にそう言うと、車はすぐに発進した。
なんか、真紀ちゃん、すごく偉いみたい。
命令ひとつで、男の子を動かしちゃうし、さっきのクラウンの2人だって、なんか、ビビってた。
「よぉ。かわいーじゃん。まいちゃんてゆーの?」
不意に、運転してる男の子が、後ろを振り返って笑った。
わぁ。もろ、つっぱりっ!
でも、眼が大きくて、笑うとかわいい。
「こぉら、弥勒寺(みろくじ)。てめーは前見て運転してなっ」
真紀ちゃんが、ぴしゃりと言い放つ。
「へぇ。弥勒寺くんてゆーの?」
「そーそー。こいつ、将来、頭丸めてボーサンになるんだって」
「えー? ほんとぉっ!?」
「ゾク上がりの坊主…なんてなっ!」
ケタケタケタ。
弥勒寺くんが笑う。
うーん。
どこまで冗談で、どこまで本当なのか判んない。
けど、なんだか、こっちまで楽しくなるような、不思議な奴。
真紀ちゃんが、運転してる男の子にそう言うと、車はすぐに発進した。
なんか、真紀ちゃん、すごく偉いみたい。
命令ひとつで、男の子を動かしちゃうし、さっきのクラウンの2人だって、なんか、ビビってた。
「よぉ。かわいーじゃん。まいちゃんてゆーの?」
不意に、運転してる男の子が、後ろを振り返って笑った。
わぁ。もろ、つっぱりっ!
でも、眼が大きくて、笑うとかわいい。
「こぉら、弥勒寺(みろくじ)。てめーは前見て運転してなっ」
真紀ちゃんが、ぴしゃりと言い放つ。
「へぇ。弥勒寺くんてゆーの?」
「そーそー。こいつ、将来、頭丸めてボーサンになるんだって」
「えー? ほんとぉっ!?」
「ゾク上がりの坊主…なんてなっ!」
ケタケタケタ。
弥勒寺くんが笑う。
うーん。
どこまで冗談で、どこまで本当なのか判んない。
けど、なんだか、こっちまで楽しくなるような、不思議な奴。

