Monochro world


「うみ、これ食べたーい!」



地下の食品売り場を歩いていると、パン屋さんの前で宇美が足を止めた。



「食べたら昼ご飯食べれんなるからあかん。」



「いーやー!食べたい!」



「はぁ…。」



宇美が指していたのはおっきいチョコチップメロンパンだった。



あーあ。
こうなったら聞かへんわ…。



誰に似たんか…。



「じゃあ宇美?お昼ご飯食べた後にあっちの小さいの食べよっか?チョコも入ってんで?」



優太がしゃがみ込んで宇美をなだめてくれた。



「うん…。そうする!」



ニコニコと私と優太に笑顔を見せた。



最近優太が宇美の扱いに慣れてきた気がする…。