宇美以外何もかも捨ててきた私




もう1年経つなぁ…




ここに来る前、最後に翔太に会った。







『――やっぱり、あんたとは結婚できひんよ。
宇美もビックリするし…
何より、私が許せへんよ。
私が知らんとこでどんだけ想ってたか知らんよ?

でも、私が一番辛いときにそばにおったんは、優太や佳英なんよ。

そんな2人のこと切り捨てるなんてできんし…。


そんなことで!
もうあんたとは会わへんやろうね!じゃあね!』



頑張って笑顔で言った。


翔太は悲しそうな笑顔で

『じゃあな』

って…



そんな笑顔を見ると言うつもりなかったけど


『宇美の1歳の誕生日プレゼントのスカート、あんたやろ?
宇美、喜んでたよ…。
おっきくてまだ履けへんけど…。
おおきにな!』



照れ笑いをする翔太と手を振ってわかれた。



これが完全な翔太との別れだった。



――もし、次会うことがあれば、笑顔で肩叩いてやろうかな?


なんて思ったりな(笑)