なんて思ってる私はズルい女なんやろうな…




そう思うと自然とため息がでた。



「もしかして疲れた?
気づかんかってごめんな!」



「あっ…!べ、別に疲れてるわけや……」



「あそこのベンチに座ろうや!」



そう言って私の言葉を聞かずに手を引っ張って小さいグラウンドのベンチに連れて行った。



――ホンマ、優し過ぎやで……



体冷やさんようにって、優太はそっと私の肩に自分の上着をかけてくれた。



そんな優しい優太に今頭の中の言葉を口にしたら、悲しい笑顔を浮かべるんやろうな……



でもけじめをつけると自分の中で決めたんや。


そう決意を固め、私は口を開いた。