「…。」
しばらくの沈黙が続いた。
先生、驚いたんやろか?
確かに私が妊娠って意外やもんね…。
そんな思いとは逆の言葉が来た。
「知ってた。」
「――えっ…?」
「と、言うか、感づいとったって言う方が正しいな。」
「…。」
意外な事実に言葉が出なかった。
――じゃあ、クラスのみんなも知ってるんかな?
「あ、クラスの連中は多分気付いてへんから安心しぃや?」
ニコッと笑う先生。
「まぁ…。1人で来たいうことは、お前1人で育てる気か?」
私と翔太の関係は先生まで知っている。
だから、私1人で来た意味に気付き、心配そうな顔をしている。
「はい。1人で育てます。
まぁ、そんなに心配せんでくださいよ!
私は平気です。」
できるだけ笑顔で言った。



