優太と歩いたこの夜道はとても気持ちよかった。 1人だと色んな気持ちに押しつぶされていたかも いや…… すでに押しつぶされていたんだ 私は翔太しか見ていなかったから 周りで色んな人が私を支えていることを知らずに 「私な、翔太に“おろせ”って言われてん……」 周りが見えないくらい地の底に落とされていた。 でもそれに気付いていなかった。 気付きたくなかった。