そう言えば、アキトくんは?まさか、この人に捕まったとか!?



そう思いながらキョロキョロ辺りを見渡す。すると、アキトくんが顔を出し、上を指差して一言言った。



「空飛ぶ物体が空飛んでます!!」



え!?



っと思ってる時には、重森さんと部下数人とあたしだけがその方向を向く。ふわりと体が浮き、あたしは誰かの肩に担がれていた。



だだだだだ…



一斉に皆が駆け出す。



え!?篠原さん!?



誰かと言うのは篠原さんだった。
アキトくんも皆と合流し、走る。うさ耳が走る度にゆれるもんだから、いつ吹き出すかあたしは、一生懸命にこらえていた。



「待てや!!クソガキども!!」



後ろでは、重森さんの声が響いていた。