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「また総合優勝取れへんかったわ~! どんだけ1-3強いねん」
「文化祭も負けたよね」
「トールのクラスつよい~」
帰り道、昴たち3人が前を歩きながら今日の球技大会について議論中。
我が1-3は大聖率いるバスケAチームが隼人率いる3年生チームに負け、惜しくも準優勝だったけど、あたし率いるバスケ女子Aチームは見事優勝。
1クラス6チームの勝敗で出される総合優勝の結果、文化祭に続きまた1-3が優勝。
実は体育祭も総合優勝していたため、1-3は最強だと恐れられた。
……あたしは色んな意味でそれどころじゃなかったけども。
前を歩く昴の背中を見ながら、奈々と並んで歩く。
「透。今日本当に泊まりに行ってもいいの?」
「へ!? ああ、泊まって泊まって! お母さんものんも喜ぶっ」
「そう。じゃあお礼に、話聞いてあげるわ」
「え、なな、何を?」
そう言いながら顔を赤くしたあたしを面白そうに見て、あえて「別に?」と笑う奈々にダラダラと汗が出てきた。
「そう言う奈々こそ話してもらうからねっ!」
「イベントなら行くわよ。明日でしょ?」
「えぇぇええ!?」
あたしの大声に振り向いた昴たちに、「何でもない!」と顔の前で手を振る。
イベントに行く!? 翔太絶対喜ぶよっ!



