プラチナ王子sequel


――――――…


「「きゃーーっ!!」」
「「よっしゃあぁぁあ!」」


――お、3年生が勝ったのかな?


体育館で行われる球技大会は、全校生徒の対抗戦で男子と女子に別れる。


種目はバスケとバレーのみ。夏は卓球とかサッカーもあるんだけど、冬は1クラス6チームに別れてバスケかバレーで勝負するのだ。


「――透っ!」

「はいはーい!」


あたしの両手にはまったバスケットボールを一度リバウンドさせてから、両手を上げて構える。


「「透いけーーっっ!!」」

「任せろっ!」


ギャラリーの声に返事をしながら放たれたボールは、綺麗な弧を描いてスパッ!と小気味いい音を立ててリングに入った。


「「きゃあぁぁあ!」」
「「ナイッシュー透ーっ!」」


電光得点板に3点が追加された瞬間、ピピーッ!と試合の終わりを告げるホイッスルが鳴り、1-3女子バスケAの勝利が確定された。


「いやっほおおう! 準決勝進出ーっ!」


ゼッケンを脱ぎながらコート横のギャラリーに突っ込めば、「さすが透~!」とか「チビのくせにすげーよお前!」なんて言われながらもみくちゃにされる。


クラスのみんなも大喜び。あたしも大喜び。


バスケ最高っ!



「すごい活躍ね、透」

「奈々~んっ! ラブッ!」


両手を広げて奈々に抱きつくと、ふわふわと良い香りのするタオルで額の汗を拭ってくれた。