「……はじめまして」
「可愛い子ね。どことなく昴と似てるわ」
「でっしょー!? やばいよねっ」
ライアンは自分を包む毛布を直してくれる奈々を見つめて、ぽそりと呟いた。
「おキレイですね」
「あら、立派ね。将来有望だわ」
ふふっと笑って、奈々はあたしに視線を移す。
「そろそろ授業終わるけど、清掃時間に探せばいいんじゃないかしら」
「だね! 下校時刻になってバラけられると困るし」
「あの、ごめいわくおかけします」
「……ずいぶん立派な子ね」
「そこがいいの! ライアンッ可愛い!」
「くるしいですー」
ぎゅーっと抱き締めるとあたしの腕の中でニコニコ笑うライアン。
離したくない! 力の限り抱きしめていたい!
「透。その馬鹿力で抱き締めて窒息させたら笑えないわよ?」
「……」
その点はものすごく気を付けながら、2年生の階に出陣です!



