こんなに嬉しかったことはない。
こんなに嬉し泣きしたことはない。
倒れてしまいそうなほど幸せでいっぱいなことも。
いつまでも一緒にいたいと思うほど、愛を感じられたことも。
こんな風に目一杯、全力で恋をしたことも。
昴が全部、初めてだよ。
「子供の名前何がいいかな~」
「フタゴのばあい?」
「うん。昴は女の子の名前考えてね」
「じゃあトールは、オトコノコ」
ふたり手を繋ぎながら展望台をあとにして、駅まで歩く。
「アイル! 愛留にするっ」
「ユズルってつける~」
「何か普通逆だよね。男の子に愛留ってダメかな。女の子に柚留って……男っぽくない? あたしみたい」
「ダイジョブだよ~」
「何がどう大丈夫なの!?」
「オレとトールのこどもなら、カワイーよ」
駅に着くと、手を繋いだまま昴が向き合ってきた。
優しく微笑む王子様はあたしの髪に触れてから、頬にそっと手を伸ばす。まるで魔法にかかったように、引き合うあたしたち。
触れた唇からはいつも、愛が注ぎ込まれたような気がしていた。
「トール」
見上げると、両手を広げる昴。
「だきしめてもいい?」
……根拠もなく言い切れる。
この恋は、一生続くよ。
今日も明日も、これから先ずっと。
昴はあたしだけの、プラチナ王子。
《HAPPY END》



