――――――…
いつも通り奈々と昇降口で昴たちを待っていると、寒そうに手をポケットに突っ込む昴がやってきた。
「かえろーっ」
昴はあたしを見つけるなり笑顔を見せて、左手を握って歩き出す。
ちらりと後ろを見ると、翔太は嫌がる奈々の手を引っ張って言い合っていた。
「……ねぇキョウ」
「んー?」
「翔太と奈々ってどこまで……」
奈々は手を繋ぐのを拒否してるけど、あれは照れてるだけで嫌なわけじゃない。
「キスはしたみたいだよ」
ニコッと微笑むキョウにあたしは目を丸くする。
「ほんとっ!?」
そっかそっか! 良かったね翔太ぁっ!
急に言い争うふたりが微笑ましく見えて、嬉しい気分のままキョウに笑顔を向けた。
「キョウは? 好きな子出来たっ?」
「出来ないなー。まあ気が向いたらね」
「キョウは、businessmenなんだよ」
「ビジネスマン? それ、彼女作らないのと関係あるの?」
「うん。俺自分の会社立ち上げたいから、今はその為に色々話聞いたり、協力してもらってるんだ」
「へー! すごいねっ」
さすが御曹司。クリスマスにデートの予定があったのはそういうことかー……。
「じゃあ俺バイトだから」
「バイバイ! 頑張ってねーっ」
キョウは軽く手を上げて、あたしたちとは別方向に歩いて行った。
「今日は何して遊ぶ?」
振り向くと、大人しく手を繋ぐ奈々とご機嫌な翔太。
「俺ら、俺んち行くねん!」
「ふたりで遊んできなさいよ」
「……そう? じゃあ行こっか」
なんだかお邪魔な雰囲気!
「またね~っ!」
奈々と翔太に手を振って別れ、あたしと昴は今日の予定を話し始める。



