「お泊まりする時は言いなさいって、あれほど言ったわよね?」
「ご……ごめんなさい」
昼休みが終わり、せっかくの自習なのにあたしは何故か説教タイム。
「下着とか、ちゃんと可愛いの着けてたんでしょうね」
「……普通に青のストライプでした」
「ムダ毛処理はしてたのかしら」
「……運良く」
「避妊はしたのよね?」
「……はい」
「そう。ご感想は?」
「……覚えてません」
──メキョッ!
「大事な初夜を覚えてない?」
「はばべぶばぼっ!!!」
顎割れる! ケツ顎になっちゃう! やめて奈々ーーっ!!!
「がほっ!」
片手であたしの両頬を力の限り押し潰していた奈々に解放されたと思ったら、今度は胸倉を掴まれる。
「あらあら。随分お熱い夜だったみたいね? 透」
悪戯に笑う奈々はあたしの胸元を掴んで、Yシャツの隙間から体を覗いた。
「見ないでよー! 奈々のバカ!!!」
ぎゅっと襟を握りしめて真っ赤になるあたしを、奈々は楽しそうに見つめる。
「ふふっ。透と昴がねぇ~」
「……奈々は翔太とどうなの?」
「なぁに? 不潔な話しないでちょうだい」
散々あたしに話させといて!?
「ああそうだわ。これ、お祝いよ」
「……祝われるほどのことじゃ……」
「いいから見てみなさい」
「はあ……」
奈々からショップバックを渡されて中身を見ると、ランジェリーだらけだった。
「……あの。奈々さん? これは一体……」
「これからの営みに着用してちょうだいね」
有無は言わせねぇ、とばかりにニコッと笑う奈々に、あたしは抵抗ぜず黙って受け取った。
営みって……言い回しが嫌なんですが……。



