「ゼンブみたんだから、テレることないのに」
「むぎゃーっ!!」
なんっつー恥ずかしいことを! ドS! 変態王子!
「もう知らない! もうヤダ!」
「……もうしないの?」
あからさまにショックを受けた顔をする昴は、眉を下げてあたしを見た。
「キモチ……」
「ぎゃぁあああああ!」
「……なかった?」
「何言おうとしてんの!? 言わなくていいよっ!!!」
昴の言葉を妨害したあたしは耳を塞いで顔を真っ赤にさせる。
だけど昴はニコッと笑って、「テレヤさん~」なんて言葉で終わらせた。
……何がそんなに王子をご機嫌にさせるのですか?
もうこれ以上何も言うまい……と思いながらイスに座ると、昴が淹れ立てのコーヒーを持ってきてくれる。
「……ありがとう」
マグカップを持つと、昴がコーヒーを飲みながら携帯を開いた。
「おひるにいく? がっこー」
「……はひ?」
「いま、じゅーじはん」
10時半!?
完全に遅刻ですね……。
「オレshowerあびたい」
「あ、あたしもお風呂借りていい?」
何気なく言ってしまった言葉にハッとしたのは、昴がニヤリと口の端を上げたから。
「いっしょはいる?」
「~~バカ! 変態っ!」
「ジョーダンなのに」
「朝からどんな冗談さ!!!」
心臓に悪いからやめてくださいっ!



