困惑してると、昴はただ微笑んであたしの頬を一度だけ指先で撫でる。
その優しい指先だけで口を噤んでしまったけど、上着を一気に脱いであたしを見下ろした昴があんまり綺麗で、思考まで止まってしまった。
昴の手がYシャツのボタンを外して、すぐに我に返ったけれど。
「ちょ……昴……っ! まって……!」
「またない……」
言葉通り、昴の唇や指先があたしのいろんな場所に触れていく。
覆い被さってきたかと思えば、抱きかかえられて。
キスをされたかと思えば、その間にパーカーもYシャツもスルリと肌に沿ってはだけていった。
自分のものじゃない手に体を触られるたびに体を跳ねさせると、昴がクスリと笑っていた気がする。
「……っ」
かぁっと赤くなる顔。
どうすればいいのか分からなくて、ただ必死に、漏れてしまう声を抑えることしか出来なかった。
体中に注がれる甘い疼きに翻弄される。
昴の食べたいってこういうことだったなんて……。
でもあたし、知ってたとしてもきっと拒まなかった。
現にあたしの右手は、一度だって上がってない。
無性に嬉しくなる。
無性に泣きたくなる。
可笑しいよね。
笑っていいよ。
昴に落ちていくのが、泣きたいほど嬉しい。



