「愛してるよ、昴」
大好きなんて、とうに越えてる。
恋じゃない。
いつの間にか愛に変わったの。
愛してるの、昴。
昴の答えを聞かせてほしい。
「――……オレ、は……」
昴は額に手を当てて、悩んでる様子だった。
「……っ許さないよ昴! 絶対許さない!」
レイはあたしと昴の間に割って入り、ドンッ!と昴の胸を叩いた。
「この女がどうなってもいいわけ!?」
「――leraie……ゴメン……」
「~っいいよ分かった! 後悔するからな!?」
「……オレが、まもる。トールになにかしたら……レイでも、ゆるさないよ」
「……っ! そんなにコイツがいいわけ!? どこがいいの!? 全然昴に合ってない!」
……さっきからあたしがどうなるとか、まもるとか……何の話してるんだろう……。
「うるさいわね。喚かないでちょうだい、レライエ・エルリック? 全く、とんでもないわね」
奈々が呆れたように、驚くレイを見つめた。
「……何。なんでウチのミドルネーム……」
「簡単に解釈すると、昴を脅してたのかしら? 昴、騙されやすい上に優しいから仕方ないわね。……だけど残念。そんな方法で上手くいくと思って?」
フンと鼻で笑った奈々に、レイは怒りの矛先を奈々に向ける。
「は? 何なの……ウチに楯突こうっての?」
「あなたは透を傷つけた上に私の怒りに触れたのよ。その時点で、あなたの敗北は決定してたの」
奈々の饒舌に昴も翔太もポカンとしてる。キョウは笑いを堪えてるし、あたしは置いてけぼり状態。
「レライエ・エルリック。あなたのこと、調べさせてもらったわ」
「なっ!」
怒りで顔を赤くするレイに、奈々はあっさり告げた。



