プラチナ王子sequel



帰りのHRが終わって奈々と下駄箱に向かい昇降口を出ると、昴たちに鉢合わせた。


「トール! ゴメンネ、きょう」

「え!? いいよいいよ! もしかして待ってたの? わざわざゴメンねっ」


見上げると、昴は微笑んで頭を撫でてくれる。


「ゴメンね透! ちょっと昴借りるねーっ」


レイも謝ってきて、あたしは顔と手を同時に横に振った。


「いえ! ほんと全然気にしなくていいですよっ」


ニカッと歯を見せて笑うと、レイは目を細めて笑う。


「トールは、ナニするの?」

「ん? 今日? 隼人のバイト先に行くんだーっ! パスタ屋さんだから、何食べるか悩んでるの!」

「そか。きをつけてネ」

「ウン! じゃあ、隼人の休憩時間に合わせるからもう行かなきゃ! みんなバイバイッ」


みんなそれぞれ挨拶をしてくる中、手を振ってあたしは走り去る。



レイは幼なじみ。ただの幼なじみっ!

今日だけは幼なじみ水入らずで再会を祝して下さい!


えらいぞあたし!





「別にえらくねぇし」


隼人なんてバイト今すぐクビになればいいのに。


駅裏にひっそりと佇むパスタ専門店-mia-。辿り着くなり隼人を含めたイケメン店員があたしを出迎えてくれた。



席に案内されたあたしは早速ここ最近のこと、主にレイのことを隼人に話したのだけど……。