プラチナ王子sequel



「ほな期待しとるからな!」


学食から出ていつもの階段前。笑顔で手を上げる翔太に、奈々はフンッと顔を背けて教室に戻って行く。


「手作り待っとるからなぁーっ!」


翔太の必死の叫びすら全無視の奈々様。


あの様子じゃ絶対手作りチョコなんて作るはずがないと思う。


「翔太……。可哀想だけど、今回ばかりは手作りチョコ諦めた方がいいよ」

「なんっでやねん! 楽しみにしとったのに……付き合った頃からずっとウキウキしとったのに……」


付き合った頃って……2ヶ月前から楽しみにしてたんですか? どんだけ気が早いの?


翔太の後ろで吹き出しまいと肩を震わせるキョウの姿を見てしまった。すると傍観していた昴が首を傾げる。


「ショータが、あげればいいんじゃナイ?」

「はあ!? 男の俺が!? なんでやねん! バレンタインやぞ!」

「Americaでは、フツーだよ」

「ほんまかいな!」


……そういえばアメリカでは恋人同士がプレゼント交換するんだっけ。基本的に男性が女性に何か贈るのが一般的らしいけど……。


「ああ、そういえば昴、去年ビックリしてたもんな」


……えっ!


「ウン、オドロイター」


…………えぇっ!?


「イギリスでは新聞の広告スペースを買って、愛の言葉を贈る人が多いよ」

「なんやそれ! ハズッ」

「バレンタインの新聞は、一面愛の言葉で埋め尽くされてるんだよ……ぶふっ!」


キョウ……よりにもよってイギリスの血が流れてるくせに笑うとは……じゃなくて!


昴、去年チョコ貰ったの!?



「せやかてここ日本やろ!」

「別にいいじゃん。欧米スタイル」

「ナナ、スキそー」

「ほんまに!? 好きやろか!?」


うーんと悩んでいる翔太を見ながら、あたしはひとり冷や汗をかいていた。




昴……絶対チョコ大量に貰うよ!!