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「では! 碓氷湊磨の歓迎を祝って~っ!」
「「「「かんぱーいっ!!」」」」
我が1-3に新たなクラスメイトを迎え、カラオケのパーティールームの一室で盛大な歓迎会を開催。
ガチャガチャンとグラスやらマグで乾杯すると、部屋は一気に騒がしくなる。
「いやぁ。さっすが忍だね~!」
「まさかの全員参加だな」
「俺に掛かれば当たり前じゃね?」
真顔で言ってのける忍は相変わらずだ。
「結束が強いのはいいことだよねぇ」
湊磨はみんなに囲まれて、色んな人と楽しそうに話してる。
「まあ、それだけじゃなくね?」
「そうでしょうね」
忍と奈々の言葉に、あたしと大聖はクエスチョンマーク。
「見てみなさいよ。女子の目つき」
「頬染めすぎじゃね?」
あたしと大聖は湊磨の周りに集まる女子たちを見つめる。
「あ~……なるほど!」
そう言うと、湊磨が人混みを掻き分けあたしたち4人の元へやって来た。
「幹事ーっ! ありがとな~!」
軽くコップを打ちつけてくる、上機嫌な様子の湊磨。
「いやぁ。湊磨モテモテだね~」
ニヤニヤするあたしにポカンとする湊磨は、すぐに大口開けて笑い出した。
「はははっ! 転校生がめずらしいだけだろっ」
「うわムカつく。外見隼人先輩だけど、中身は大聖みたいじゃね?」
「隼人先輩? 誰それ。忍の先輩?」
「元バスケ部エースの3年生よ」
「へぇ! 今度紹介してくれよ」
「隼人はただのバカだよ。ね、大聖」
「後輩に言わせんなよ!」
「はははっ!」と笑う湊磨。
うんうん、外見は隼人っぽいけど中身は大聖っぽいね。ギラついてないし、爽やかだし。
ノリの良さは翔太っぽいし、よく笑うとこはキョウっぽい。
昴に似てるとこは……今んとこないかな。



