[angle:透]
「すーばーるーぅぅぅう!!」
ピンポンピンポンピンポンピピピピピピンポーン!!!!
大量の薬や食材を買い込み急いで昴のマンションまで来たあたしは、インターホンを押しまくる。
だけどマンションのオートロックを昴に開けてもらってから、電話を掛けてもインターホンを鳴らしても、全く応答がなかった。
このままじゃ昴が死んじゃう! 救急車呼ぶ!? 呼んだ方がいい!?
人の家の前で挙動不審になるあたしは、恐る恐る取っ手に手をかける。
「――……」
開いてるよ……。
「~っお邪魔します!」
迷いすらせずあたしは昴の家へ入り込み、ブーツを脱いで玄関のすぐ近くある昴の部屋のドアを勢いよく開けた。
──ゴンッ!
えっ………?
「昴っ!」
昴の部屋に足を踏み入れると、開けたドアの後ろで昴が額を押さえてよろめいた。
「ぎゃーーっ! 昴ごめんっ!」
慌てて支えると、ズシッと全体重を預けられる。
「昴っ……ま、待って待って! もうちょっと頑張って!」
今にも倒れそうな昴を引きずって、共にベッドへ倒れ込んだ。
昴、重っ! 身長差と体格差があるから当たり前だけど……。
「ドー……ル……」
「へ?」
真下にいた昴が、覆い被さっているあたしを抱き寄せた。
どっひーーっ!!



