日本へ帰ってきた実感がようやく出てきたころに、パトリシアから手紙が届いた。

「リンの特別な友達でいてくれて有り難う。私達の人生が再びどこかで交差することを祈っています。パトリシアより」

皆に送ったのであろう礼状の下のほうに、パトリシア独特の文字でそう書いてあった。

私は泣いた。この日以来、何度も何度もパトリシアに手紙を書こうと思ったが、書いては捨て、書いては捨ての繰り返しだった。