受付には、私とパトリシアで選んだ写真が大きなボードにバランス良くレイアウトされていた。

受付を済ませ教会の中に入ると、入って直ぐの通路の所にリンが大好きだった品々が並べられていた。その中には、私が半年前にお土産に渡したマニキュアも並んでいた。

教会の前方には、愛犬ベイリーを抱いて笑っているリンの写真が大きく引き伸ばされて、棺の上に置かれていた。

人々は、その遺影の前に各自で持参した色とりどりの花束を置いていた。参列している顔ぶれは実に様々だった。白人も黒人もヒスパニック系もアジア人も老いも若きも男も女も居た。私は一番後ろのほうの目立たないところへ一人で席についた。喪服らしい格好をしているのは私だけだった。