全員の緊張が高まる。


麻里子がゆっくりとロウソクに火をつけると、いまにも消えそうな炎がゆらゆらと揺れていた。


そして、最後にもう一度、15回目のバースデーソングが歌われる……


これがラスト。


ひんやりとした空気が肌をなぞる。


もう麻里子の耳にはその歌声しか聞こえてこない。


このあと本当に何か起こるのだろうか?


不安と恐怖で誰もがそわそわしている。


言葉にできない嫌な予感は、消えるどころかさっきよりも色濃くなっていた。


そして……


最後の歌が終わる。