「おっ。戻ってきた」


「えっ? なに? もしかして、アタシ待ち?」


きょとんとした様子で愛里が言う。


「もう。次、愛里の番でしょ」


そういって美佳が愛里にマイクを差し出した。


「あっ! もう曲終わるじゃん!」


「戻って来るのが遅いからだよ。どうする?もう一回入れる?」


「うーん。まぁいいよ、消して」


「いいの?」


「うん。いいよ」


「消していいって。タカシくん」


「うぃーす」


タバコを吸っていたタカシがリモコンで曲を止める。


「次、誰だっけ?」


そんな何気ない会話がなされていたそのとき、次の曲が入った。


♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜


「あれ? この曲って??」


そのメロディーとタイトルを目にした美佳と早苗の表情が一瞬にしてひきつる。


画面には『バースデーソング』という文字が表示されていた……。