そう思うようになったのは、見えない存在を感じてから… “最近、仕事が忙しいんだ…” よくあるこの言葉も今では、口実に使われてしまう… 隆の部屋に行くたびに、ひとつずつ私の知らない存在が増えてゆく… 知らない香りを嗅いだ日は胸が締めつけられる思いだった。 ある日、隆の部屋からツーショット写真がいつもの場所から消えた。 『あれ?写真…どうしたの?』 『あ〜写真? 可奈の部屋にも同じのあるんだし…いいかなぁ…って』