殺風景な、どこにでもあるラブホテルのベッドで寝息を立てる新しい女、凛の姿を見ながらそっと髪を撫でる。 「可哀相に……」 随分と深い傷を負っているようにみえる。 それは、同じような痛みを持っている者同士が分かる嗅覚のようなものなのかもしれない。 「それにしても……」 あれから6年。 未だにあの事件を忘れられず、俺を産んだあの人に似た横顔を無意識に探しているんだとしたら…… 俺は、相当な罪人だ、と思う。 重ね合わせた所で、戻ってくる筈も無いのに。 それでも、そうせずにはいられない。