それなのに……。 春樹から別れを宣告された次の朝。 一睡も出来ないままキッチンで貰い物のワインを空けていた。 大丈夫。 大丈夫。 そうは言ってもいつもみたいに戻ってくるって。 ひょっとしたら、春樹の噂を聞いてその子の方から去って行くかもしれないし。 2本目のボトルが空になった時、玄関からガチャガチャと扉の開く音が聞こえた。 「ただいま~」 相変わらず何時でもきちんと挨拶をする凛の声。 足音が近付き……ヨレヨレになった私の姿を見た瞬間、その瞳は大きく見開いた。