座り込んだ向かいの店のショーウィンドウ、そこへ少したれた大きな目に肩までの髪を丸くカットした虚ろな瞳の少女が投影されている。 それは……紛れもなく今の私。 行き場を無くした17歳の情けない姿。 これ以上そんな惨めな自分を見たくなくて、そこから移動しようとしたその時…… ガラスに映った私の背後が急に翳っている事に気付いた。 「何?」 振り返ったそこに見たのは……一人の男。