気が付いてしまった胸を締め付けられる想いを逃がす場所も無く



「凛さ、今度の週末合コン行かない？」



「そういうのは……」



何度園子に誘われても私は新しい一歩を踏み出せずにいる。



突然バイト仲間に告白された時も、何も聞かず断った事を怒られたっけ。



園子は、とりあえず付き合ってみないと分からないって言うけど……分かるんだ。



今のままだったら、春樹よりも好きになれる人なんていない。



一緒にいた時間は短かったけど、そう思うには十分な二人だったよね？



少なくとも、私はそう思いたい。