「凛?」



電話に出たお母さんは……泣いているように聞こえた。



何で……泣くの?



どこへでも行けって、遠くへ行けって言ったのはアンタだった。



イジメの事だって、庇ってくれなかった。



それなのに……



勝手なのに……



その涙がなんだか嬉しかった。