その新しい薬は、今までのそれとは全然違って 「久々に夢も見ないぐらい寝れました」 「そう、良かった」 即効性があるのか、飲んですぐに一気に眩暈のような睡魔が訪れる。 家じゃない場所で飲んだとしたら……道端で眠ってしまいそうなくらい。 今日は眠れますように……そんな祈りをする必要もない。 ちゃんと眠るだけでこんなに元気になれるとは正直思わなくて…… 気遣ってくれる千波さんに心からの感謝をしていた。 自分の体が蝕まれている事なんて……全く知らないままに。