「私は……話したい」



本当は不安でいっぱいだけど、口にする事でうまく行くような気がした。



「じゃあ約束。もし何かされそうになったらすぐに家を出る事。で、俺にちゃんと連絡する事」



「うん、約束する」



近くまで送ってくれた春樹としっかりと抱き合うと、マンションはもう目の前。



大丈夫。



たくさん春樹に貰ったから、今度は私が誰かに優しくする番だよ。



私が、千波さんの理解者になりたいんだ。



その為に必要な罰だったら全部受けるから……あの柔らかくて猫みたいな、大好きな千波さんにまた会わせて下さい。