制服姫

その日の放課後、咲希と二人で帰ろうとしていると、また騒がしい声が近付いて来た。

「姫ー!ハナちゃーん!」

「あれっ、颯大じゃん。」

あれからいつの間に颯大と呼ぶようになったのか、咲希は気楽に颯大に話しかけていた。
「いやあ、仲良くなった印に、今から遊びにいかねえ?」

颯大は鞄を持って、今にも行きそうな感じだった。勿論、空いた手では西原くんの腕をがっちり掴んでいる。

「おい、俺図書館行くんだけど…。」

「いいだろー!一日くらい勉強しなくても大丈夫だよ!」