制服姫

「あのさ…。」

西原くんが少しめんどくさそうに話しかけてくる。

「まあ…颯大は悪いやつじゃないから。これからも騒ぐと思うけど…まあ…よろしく。」

「うん、よ…よろしくね。」

まさか西原くんが受け入れるとは思わなかった。西原くんはそれだけ言うと、勉強に戻った。

私も西原くんから視線を外へ向ける。
ふと名桜の屋上に目をやった。
トウマさんはいなかったけど。

なんか形は変だけど、私にも新しい友達が出来たのかな…。

「きりーつ!」

いつの間にか先生が来ていたようで、私は慌てて立ち上がった。