「そうだよねえ。お父さんの学校だもんねえ。でもさあ…。…咲希ちゃん、来年から私達の後輩になるかも、って言ったら…傷つく?」

「…どういう意味よ…。」

「環、行こう。咲希にそんなこと言いに来たんじゃないから。」

「ああ、トウマは会いたかっただけなんだよねっ。じゃあ、今日はこのへんにしとこっか!またね、咲希ちゃん。」

環さんは、トウマさんの手を引いて校舎に戻って行った。

ただその場に立ち尽くす咲希。
私はなんて言葉をかけたらいいのか、わからなかった。