制服姫

「トウマさんっ!」

屋上の扉を開け放ち、金網の所まで走った。

手に袋を握り締め、トウマさんと話せる距離まで走った。

「おう、久し振りだな。」

トウマさんは私に気付くと、軽く手を上げ応じた。

「良かった…。最近見掛けないから…。」

はあはあと肩で息をし、金網を握る。

宿泊研修の後から、屋上にトウマさんの姿を見つけることは出来なかった。

一体どうしたものか、と心配していたのだけど、今こうして目の前にいることに安堵した。