制服姫

恵美は泣いていた。しかしその目は決して悲しんではいなかった。

憎悪。怒り。

恵美は私に一瞥くれることも無く、走って行った。慌ててそれを追う梨花と美保。

怖かった。

怖くて、怖くて。
立っていることも怪しかった。

足が震える。

その場に座り込んでしまいそうになった時、不意に後ろから肩を掴まれた。

私は思わず、背を後ろの誰かに預けてしまう。