「…一緒に…行かねえ?…二人で。」

咲希は目を伏せた。
多分恵美達のことを考えてる。

恵美達の視線が痛い。それが怖くて、恵美達の方を直視出来なかった。

咲希はしばらく考えて、頷いた。

颯大の表情が明るくなる。咲希は少し複雑そうに私に言った。

「ハナ…私、颯大と行って来る。…みんなで行けなくて…ごめん。」

「ううん…。」

恵美達は咲希にとって大事な友達。
その事実に変わりはなく、だからこそみんなで行けないことに罪悪感を感じていた。

だけど…

颯大も咲希にとって大事な友達。