ちょうどお店は閉まる時間だったけど、商店街はクリスマス一色だった。 イルミネーションが雪をかぶってぼんやり輝いていて、不覚にも綺麗だって思った。 「かりんに教えたい場所があるんだけど…。」 柊くんは時間を気にしながら言った。 「時間なら大丈夫だよ。 どこ?」 少しでも柊くんと長くいられるって思ったら、電車の時間なんてどうでもよくなった。 「俺らの秘密基地。」 柊くんはにこっと笑った。 私は目を輝かせた。 秘密基地だって!