私は泣いてしまった。

公園のベンチに座って下を向き泣いている。

それを隣りに座ってオロオロしながら彼は私を見ている。

「ダメ?いやでも、くれるわけだし。
 もらわないのもアレだろ?
 これからの関係にぎくしゃくした変な感じになるだろ?」

彼はこの前のバレンタインでバイト先の女の子からチョコレートをもらったと自慢した。

私のだけでいいじゃない?

どうしてもらうのよって思ったら泪が止まらなかった。

「変な感じでもぎくしゃくしたっていいじゃない。
 私がいるんだから」

泣きながらひっくひっくしながら必死に話した。

「う~ん、そうだけど…」

「私だけじゃ嫌なの?」

勝手なこと言ってるのはわかってる。

けど、私一人を見てほしい。

彼は立ち上がり。

「う~たん、上を向いて」

う~たんとは私のこと。

梅子(うめこ)だから彼は『う~たん』と呼ぶ。

彼の言葉は真剣で、ハッと彼の方の上を向いた。

そしたら、ふれた。
私の唇と彼の唇。

「う~たんだけだよ」

彼は私を抱きしめた。

「う~たん、もう下向いちゃダメだよ。
 俺は君だけだから、大丈夫だよ」

「え~たん、それ絶対だよ」

二人は手をつないでデートした。



*上目~
う~たん→梅子ちゃん。
え~たん→英治(えいじ)くん。
勝手なう~たん。
優しいえ~たん。
う~とかえ~とか泣いているみたいですね。
ラブラブな二人を描くのは小っ恥ずかしいです。
やってられなくなります。
公園でイチャつくな!!このバカチンが~!!!

2009,2,17の分25日