FAKE‐LAKE

「あと、日持ちするおかずも作ってきたの。叔父さんもアツキも食生活不健康すぎるんだもの」

そんなんじゃ病気になっちゃうのよ、と眉を寄せてお説教する彼女もまた可愛いらしい。

「リーナは良いお嫁さんになれるな」

心底そう思う。

「ホント?」

「本当。絶対最高のお嫁さんになるよ」

俺以外の、誰かのな。アツキは心の中で呟く。

「えへ、嬉しいな」

リーナは口元で両手を合わせ、照れたように微笑む。

そんな彼女を愛おしく想うたび、アツキの胸が締め付けられるように痛んだ。




「わかりました。こちらも情報を掴み次第連絡いたします」

セティはコンピュータを操作しながら二番の電話を受けていた。

「ええ……はい。……いえ、恐れ入ります。尊敬申し上げている博士にそう言っていただけるとは……はい、お待ちしております」

セティが電話を切ったと同時に、遠慮がちなノックが来客を知らせた。