FAKE‐LAKE

「アドニスさん、このお子ちゃまは美味しいものさえ与えとけば、すーぐご機嫌になるのさね」

「だから! お子ちゃまとか言うな! おおばば!」

ほっほと余裕の笑いでニールを軽くあしらい、ルミカは新聞を開く。

まあまあ、とシアナは怒っているニールをなだめ、笑いながら次の家に向かって行った。

「そうだニール」

アルクがふと思い出したように顔を上げる。

「なんすか親方」

「今日マーリャが夕食を一緒にどうかと言ってたんだが、予定はどうかな」

マーリャは所長の奥さん。美人で料理上手。所長にぴったりだと思う。

男の子が欲しかったマーリャは、ニールを手放しで可愛がり時々夕食に招いてくれる。

「わ、いいんすか? 嬉しいです」