FAKE‐LAKE

アツキは言葉を失った。その光景を想像して思わず身震いする。

「二人を殺さないよう博士は頼み込んだ。何でもする、全面的に従うから殺さないでくれと必死で訴えた」

目をつぶり、セティは深く息をついた。

『妻と息子を殺した責任を……』

博士の恨みの篭った声が耳に残っている。

「協力を誓ったにも関わらず、博士の目の前で二人は殺された。残酷極まりない仕方でな」

狂ってもおかしくないよな、と呟く。

「その後しばらく廃人と化していた博士は、突然言われた通りに人間兵器の開発を始めた。一見従っているように見えた博士の目的は全く違う所にあった」

「目的?」

そう、とセティは頷いた。

「博士は、彼らが作れと言った兵器を使って彼らに復讐するつもりだったんだ」