FAKE‐LAKE

レイは突然飛び起きて叫んだ。

付き添っていたリーナは慌てて駆け寄り、早く荒い呼吸をしながら泣いているレイに声をかける。

「どうしたの、レイ」

「う――、う、あ、あぁあ――!!」

レイは泣きながら頭を抱え、叫びつづける。

怖い。怖いの。助けて。

そう言いたいのだが、言葉を話せず泣く事でしか意思を表現出来ない状態の彼はただ泣き叫ぶ。

「どうしたの? どこか痛いの?」

どうしたらいいかわからずリーナがおろおろしていると、シアナが慌てて部屋に飛び込んで来た。

「レイ、どうした」

「う――うぅ――、うあぁ――!!」

大声で泣き叫ぶレイを、シアナは腕の中にしっかりと抱きしめて尋ねる。

「どうした?」

怖い。怖いんだ。真っ赤な目が追いかけてくるの。逃げられないの。

そしていっぱい手が、手が――

シアナの腕の中でレイはがたがたと震えていた。

「……そうか、そんなに怖かったのか」