FAKE‐LAKE

「自宅軟禁……か。よかった」

「何がよかったんだよ」

アツキは怪訝そうにセティを睨む。何をお人よしな事言っているんだと言いたげだ。

「俺としては終身刑にして欲しかった位だ」

素直に怒っているその言葉を聞いてセティは吹きだす。

「真面目だぞ、俺は」

「お前らしいな」

セティは新聞を畳み、不服そうな表情をしているアツキに話し出した。

「博士がどうして暗殺用の“人間兵器”にこだわっていたかわかったんだ」

教授から聞いた話と個人的に調べた博士の過去を思い出しながらゆっくり言葉を続ける。

「博士がレイを育てた『人工子宮』は、元は子どもが出来ない奥さんの“子どもが欲しい”って願いを叶えたくて開発した物だったんだ」

「え、奥さんいるのかよ」

あんな悪(わる)に、と驚くアツキの認識の間違いを、セティは訂正した。

「“いた”んだ」

そして続けた。

「博士は人工子宮の開発に成功した。最初に生まれたのは男の子で、博士も奥さんも幸せだったんだ」