◇ ◇ ◇ 『アンジェ』 ……誰? アンジェは振り返った。白い霧が湖全体を包み、空気がしっとりと濡れている。 『アンジェ』 もう一度呼ばれた。僕を呼ぶのは誰? 湖の方から声がしたような気がして、アンジェは湖へと一歩足を踏み出した。 声のする方へ手を伸ばす。 「レイ?」