FAKE‐LAKE

「お願い、レイを返して。返せ、返せ返せ返せ!」

「アンジェ」

暴れださないよう肩を押さえるニールに、アンジェは片手でつかみ掛かった。

「どうして僕を助けたんだ! どうして僕だけ生きてるんだよ!!」

「アンジェ落ち着け」

「レイが殺されたのは僕のせいなのに!! 僕が助けられなかったからレイは……!」

「アンジェ」

「謝るなら今すぐ僕を殺して! お願いだから死なせて! ねぇ、お願いだからこのまま――!!」

半狂乱になって叫ぶアンジェをニールは押さえ付けるようにしっかり抱きしめた。

「教授、さん」

ニールの低い声に教授は顔をあげた。

「アンジェが落ち着くまで――」

出ていけ、と言われると思った教授にニールは言う。

「抱きしめてあげて」