三年前、一緒に働いていた同僚の病院。
彼はシアナを覚えており、セティとレイの存在を隠す事を快諾してくれた。
体力をほぼ使い果たし衰弱しているレイに応急処置を施した後、同僚はセティの手術をしているシアナに加わる。
長時間に渡る手術の間、アツキはリーナを迎えに行った。万が一の事を考えて、家族を連れて来いとシアナに言われたからだ。
不安を抱えて待つ間、二人は一言も話さなかった。
リーナは何があったのか聞こうとはせず、アツキはあえて話そうとしなかった。
ただ互いの手を握って、待った。
「成功した」
手術室から出てくるなり無愛想に言うシアナに二人は何度も感謝する。
まだ助かると決まった訳じゃないと厳しい声で言い、シアナはレイの所へ向かった。
「彼が助かったのは奇跡だよ。多分、シアナじゃなかったら無理だった」
セティが峠を越えた後、シアナの同僚はアツキにそう話した。



