FAKE‐LAKE

アルは案内所の職員に事情を説明した。年配の女性職員は話を聞きながら、アルの頭のてっぺんから足の爪先までじろじろと眺める。

どうも、入園チケットが小人用なのが気になるようだ。アルは短く話を切り上げてお辞儀した。

「じゃ僕、これで。親待たせてるんで」

それを聞いてやっと納得した様子の職員にアンジェラを託す。

「じゃあねアンジェラ」

「うん! ありがとうピエロのお兄ちゃん」

放送を聞いて迎えにきた両親にアンジェラはキラキラした笑顔で話した。

「あたしね、ピエロのお兄ちゃんに会ったんだよ!手品もうまくてね――」





「いいって。最後の日くらいおごってやるから」

夜になりマスターの所に戻ったアルを、彼は近くのレストランに連れていった。

「じゃ甘えちゃお。ありがとうマスター」

アルはメニューを見ながら聞いた。

「ね、お酒飲んでいい?」

「お前が飲んだら速攻でお縄だぞ。とりあえず止めとけ」

「やっぱり?」

がっかりと溜息をつくアルに、マスターは深く頷いた。